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2007年3月 3日
塩680円
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1月末に、東区代官町から昭和区御器所に移転してきた「巨泉」。
従来の裏路地にひっそり佇む店構えから、大通り沿いに巨大な看板を張り出した堂々たる店舗に変身。
店の大きさも倍はある。
地下鉄駅の目の前で人通りも多く、区役所が立地する昭和区の中心街でありつつ住宅街も控え、昼間人口も夜間人口もそれなりに見込める好立地であるし、これまでのマスコミ露出の蓄積によるネームバリューも手伝ってか、オープン以来盛況を極めているという情報が伝わってきた。
知る限りでは準備期間も充分でなかったと思うし、急いで集めたスタッフもまだ不慣れということで、なにかと落ち着かない状況であろう。
幾つか報告された他サイトやブログでの新天地における中華そばの写真を見るにつけ、なにかしら今までと違うものを少なからず感じ、正直不安も感じていた。
立地・店舗・スタッフと、これまでと何から何まで違う環境の中でいきなり出発したわけで、従来と同じ味が出しにくいだろうことは想像に難くない。
そういうわけで、お気に入りの店でもあるし、気になりつつも様子をうかがっていたわけだが、ひと月以上経過しちょっとは落ち着いたかな、と訪れてみた。
土曜の朝、開店早々あっという間に席が埋まる。
僕の印象では、代官町の店も決して閑古鳥が鳴いていたわけでもないと思うのだが(実際、満席の時も多かったし)、おそらくその比ではないのであろうことが窺い知れる。
カウンターが埋まってしまったので、テーブル席に着く。
メニューはいまだ塩と醤油の2種類のみ。後はトッピング・バリエーション。
塩を注文。
まもなくおなじみの丼に入って運ばれてきた一杯は、やはり見た目どことなく違和感がある。
これまでの巨泉の中華そばは、丼の中で綺麗にまとまったひとつの小宇宙を作っていたように思えたものだ。
しかし目の前の丼は、その小宇宙の空間に歪みが生じ、外へ何かが流出、あるいは外から何かが流入しかけているかのように見える。
抽象的な表現で馬鹿馬鹿しく思われるかもしれないが、要は巨泉にしてはとっ散らかった印象を受けるということ。
食べてみても、やはり印象はそのままだ。
もちろん馴染み深い巨泉の味も感じられはするのだが、さっぱりと食べられるなかなかうまい中華そばという以上の感動がトータルで迫ってこない。
もっとうまかった筈という印象が先走るので、なにか靄がかかったような感じでもどかしくもある。
勝手な思い入れで語っていることはわかっているつもりだし、環境が変わった以上、以前と同じ味を出すことだけが正解でないだろうことも承知しているのだが、この丼の小宇宙の空間のほつれを縫い合わせたキリッとした中華そばが、近い将来また食べられることを期待したい。
投稿者 eleking : 2007年3月 3日 18:05
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